広さを感じる10坪の家
実際より広さを実感できる工夫をしています。
- 2007年夏 完成
- 所在地/大阪府豊中市
- 敷地面積 59m㎡(17.8坪)
- 延床面積 89.0㎡(26.9坪)
- 主体構造・構法 木造 地上3階建て 基礎 べた基礎
- 施工 有限会社 濱内工務店
データ
かつてナンキンハゼが立っていた玄関は、植栽が形を変えて緑を継承しています。
2階部分は家族室に通じるテラスを隠すように木の格子が設けられています。
<設計主旨>
1階に寝室と浴室、便所などプライベート空間、2階に皆が集まる家族室を設けています。
広さを有効利用するため、家族室はワンルームとしています。
和室は客間に利用することを考えて、必要に応じて個室にもなるよう引込み扉を設けています。
家族室にはテラスを設け、道路側の格子によって光や風は通しながらも外部からの視線はさえぎります。
家族室の天井高さを高くすることで面積以上の広さを感じます。
限られた面積ながらも、明るく開放的な住まいを実現しました。
(左)テラス下は駐車できるスペースを設けています。 (右)収納力がある玄関です。
天井が高い2階の家族室。
手前は小上がりの和室、引き込んでいる障子を閉めれば個室になります。畳下は引き出し式の収納です。
2階の家族室は小上がりの和室、カウンター式キッチンとつながります。
キッチンから家族室を見ます。家族の様子を見守ることができます。
家族室は屋根勾配なりに吹き抜けています。3階と障子窓を介してつながっています。
光と風が通り抜ける透けた段板だけの階段です。大きな掃き出し窓の向こうは格子をもったテラスです。
道路側は、和室、家族室、台所をつなぐテラスが続きます。
3階書斎は造り付けの書棚を設けています。左の障子窓によって家族室とつながります。
夕景
*撮影:古川泰造