真島元之建築設計事務所

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エッセイ 2002.4~2010.1

謹賀新年~寅年

のんびり吼える

 
 大きく吼えたい1年にしたいです
 時にはのんびり休みながら・・・

 今年もよろしくお願いします  (2010.1.1)

斬新な庭

伝統と現代が融合した芸術



重森三玲設計の茶室「無字庵」の障子にも波型のモティーフが大胆な色使いで描かれています

京都吉田山にある昭和の作庭家、重森三玲(しげもりみれい 1896~1975)の旧宅を訪れました
従来の枯山水の域を出て、樹木、緑とうまく調和した庭を作り出しています

  
(左)(中)彼独特の曲線が室内から庭へと続きます (右)障子の枠を額縁に石庭が切り取られ、まるで水墨画を見るようです

波形に敷かれた石、大地から突き出る徳島産の青石が迫力を持って迫ってきます
枯山水というと、竜安寺に見るように鑑賞のための「静」の庭と思っていましたが、躍動感のある「動」の庭に迫力を感じます
伝統を大切に感じながらも、新たなものを取り入れようとする都人の感性が心に響きました

  (2009.9.11 伝統に新たな風を吹き込む(重森三玲旧宅))

都会の中の広場

今宵姿を変えた北御堂


 
 普段の本願寺津村別院(北御堂)は厳かな感じです

 大阪のオフィス街の真ん中に本願寺津村別院(北御堂)があります
 御堂筋の名前の由来にもなっているお寺です
 現在の津村別院は大阪大空襲に遭遇したため昭和39(1964)年に建て替えられたものですが、それ以前の伽藍は大屋根が町のシンボル的存在だったようです

 今日(8月20日)夕方、その前を通りかかるとちょうちんがぶら下がっており、盆踊りがこれから催されるところでした
 いつもはコンクリートの殺風景な前庭に盆踊りの櫓が築かれ、伽藍にいたる大階段は客席になっていました

 
 夕方の御堂筋沿いにお祭りのちょうちんがぶら下がっていました

  
 前庭に櫓が築かれ、大階段は客席に早や変わりです

 イタリアのピアッツァ、アメリカのパーク、スクエアなど、欧米の「広場」は大勢が集まり、楽しむ場として使われてきました
 一方、日本には広場はありませんでした
 お寺の境内や参道、町家の路地などがそれに代わっていました
 面的な広がりより、道行きの空間が好まれていたようです
 津村別院は、行事の際にはこうして姿を変えて、大衆が楽しめる場としての役割も担っています

 オフィス街に突如現れた祝祭空間でした  (2009.8.21)

買い物帰りのひと休み

商店街の足湯


 
 商店街に面しています/左路地のほうからは本業の鍼灸整骨院へ通じています

 大阪まっちゃまちから、空堀商店街へ入っていくと、途中に足湯の看板を発見
 もの珍しそうに覗いていると、「どうぞ」とスタッフの女性に声をかけられ足湯体験を・・・

 足湯のスペースには足を浸ける湯船が据えられています
 この日、湯の中にはヒノキの木玉が浮いていましたが、日によって変わるらしいです

 
 間口の狭い中は足湯のための湯船が置かれています

 足を浸けて汗をかきながら、常温の水をいただきます

 空堀の坂のある町をめぐって疲れた足を休息(足)するにはもってこいの場所です  (2009.8.16)

京都での避暑一日

吉田山 タイムスリップした 時をかける町並み


 
 坂を上って小高い山から比叡山が見渡せます

 京都銀閣寺周辺に行ったついでに吉田山へ登ってきました
 石の階段を上ると、坂道に直交する数本の路地に木造2階建ての住宅が軒を並べています
 山の地形に沿って段状になった敷地にひっそりとたたずむ家屋は大切に使われています
 大正から昭和期に建てられたものらしく、そのままの姿できれいに残っています
 まるで映画のセットのようで、懐かしささえ覚えます

 『時をかける少女』は尾道が舞台の幻想的な映画だったけど、ここでもそんな白日夢を見る気分です
 セミの大合唱、ギラギラ照りつける夏の日射し、光を照り返す石畳、日傘を差した少女・・・
 現実と幻が交錯する、そんな中に身を置いていると昭和初期にタイムスリップしたようです

  
 (左)坂に直交した路地沿いに昔ながらの住宅が軒を並べています
 (右)路地の左は石のよう壁、山の地形に合わせてひな壇状につくられています

  
 (左)木陰の石の階段を進みます (右)森の中

 木漏れ日の森の中を進んでいくと、そこは夏の暑さを忘れさせてくれます
 山頂にひっそり建つカフェでゆっくり、静かな時を過ごします

 街へ降りてくると、一時のタイムスリップから開放されて夢から目覚めるのです  (2009.8.15)

通行人を涼しくさせる氷柱

目で楽しむ涼しさ


 
 商店街の中に人が集まっている場所があります

 梅雨もそろそろ明けようかという真夏の一日
 神戸三宮センター街の中、数ヵ所に通行人が集まっている場所があります
 人垣の間からのぞいてみると、氷柱が立っています
 単なる氷柱ではなくって、生花が埋め込んであったり、水槽を見るようなおもちゃが埋め込んであったり、アートとしてのディスプレイにもなっています
 楽しいオブジェになってて子どもたちにも大人気です
 氷があることで周囲の気温を下げることもありますが、見ているだけで涼しげな気分になってきます
 日本人はむかしから風鈴の音で涼を得るなど間接的な感覚を自らのものとして取り入れています
 そう考えると、見た目に涼しい氷柱も、繊細な日本人的だなあと思います

  
 いくつかある氷柱の2例/花やジオラマ水槽風のおもちゃが埋め込んでありします  (2009.7.19)

遺構

枚方市 九頭神廃寺 くずがみはいじ


  
 この写真は遺跡の発掘現場?

 ではないのです

 現在進めている住宅の敷地です
 敷地は奈良時代のお寺 九頭神廃寺 の端、溝の遺構に当たるであろうとのことで、工事に入る前に市の教育委員会文化財課によって試掘調査が行われています
 敷地の一部から古代の溝、瓦の破片が見つかりました
 聞くところによると、奈良時代から平安時代の寺院の建物跡らしく地層の断面を見れば、その時代から現代の層までの重なりが見えます
 調査が終われば埋め戻され、新たに住まいが築かれます

 その住宅が歴史の上に重なると考えると、古代と少しつながった気がします  (2009.7.16)


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